【韓国原作】『枯れた花に涙を』感想｜モラハラと絶望の中、それでも咲こうとした女の話

咲けなかった。枯れてしまった。それでも、涙を注がれた。

それだけで、もう一度生きてみようと思える——そんな物語。

夫の裏切り、積み重なる借金、心を削るモラハラ…。

ボロボロの現実の中で、それでも“あの頃”に戻れると信じていた。
そんな彼女の前に現れたのは、10歳年下の謎の男。

韓国発・話題のLINEマンガ『枯れた花に涙を』
この記事では、どこで読めるのか、いわゆる“完全版”は存在するのか、さらに原作（韓国版）まで徹底解説。

現実に打ちのめされた大人たちにこそ届く、“再生”の物語です。

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作品紹介『枯れた花に涙を』とは？

『枯れた花に涙を』概要

韓国発の話題作『枯れた花に涙を』（原題：시든 꽃에 눈물을）。
いわゆる“完全版”の表記はありませんが、韓国版・日本語版ともに公式で配信中です。
日本語版はLINEマンガ（月曜更新）、韓国原作はNAVER WEBTOON（土曜更新）。

『枯れた花に涙を』は、2024年6月より韓国のネイバーウェブトゥーンで連載が始まったロマンス漫画。
繊細な心理描写とリアルな人間関係が評価され、特に30〜40代女性読者から支持を集めています。
本作は書籍化されておらず、ウェブトゥーン形式で配信されています。

rico

LINEマンガで月曜更新だよ！

あらすじと主要なストーリー展開

物語の主人公は、33歳の児玉 樹里（こだま じゅり）。
彼女は複数の仕事を掛け持ち、昼も夜も休まず働いています。

その理由は、元夫：金子 鉄平（かねこ てっぺい）が樹里の名義で作った巨額の借金を返済するためです。

13年前に結婚したふたりは、かつては幸せでした。
しかし、最愛の子どもを失ったことをきっかけに、鉄平の性格は徐々に変わっていきます。
冷淡で暴力的になった彼に、樹里は傷つけられながらも、どこかで再びやり直せると信じていました。

そんな中、樹里が働く花屋に現れるのが、毎日のようにバラの花束を買いに来る、謎めいた男性・蓮（れん）。

彼は次第に樹里の苦しい境遇を知り、彼女に対して特別な想いを抱くようになります。
樹里もまた、蓮の優しさや真摯な態度に戸惑いながらも、心が揺れていくのでした。

登場人物紹介

児玉 樹里（こだま じゅり）

本作の主人公。33歳。コンビニやモーテル、焼肉屋など複数のアルバイトを掛け持ちしながら、元夫・鉄平が残した借金を返済している。

倹約家で控えめな性格。自分を犠牲にしてでも誰かを守ろうとする一途さがある。

鉄平との再婚を夢見ているが、徐々にその現実に疑問を感じ始める。

金子 鉄平（かねこ てっぺい）

樹里の元夫。表面上は優しさを見せるが、実はモラハラ気質で自己中心的。

13年前に結婚した当初は誠実な一面もあったが、子どもの死や借金問題をきっかけに、冷酷で攻撃的な言動が目立つように。

借金の原因を作った張本人でありながら、樹里に依存し、支配しようとする姿勢が描かれている。

蓮（れん）

毎日のように樹里の働く花屋に通い続ける謎の長身イケメン。
高級な靴やスーツを身にまとい、どこか財閥系の空気を纏っている。

当初はただの客として現れるが、次第に樹里に好意を抱き、その行動から彼女の過酷な生活に寄り添うようになる。

彼の真意や過去にはまだ謎が多く、今後の展開のカギを握る存在となっている。

作品の見どころを深掘り

過去と執着が交錯する、主人公・樹里と鉄平の関係

樹里と鉄平の関係って、一言で言えば「重い」
でもただの「クズ男×尽くす女」っていう単純な構図じゃないんです。

鉄平の言動はたしかに最低なんだけど、「それでも簡単に切れない理由」が見えてくる。
ふたりには、確かに愛し合っていた時間がある。

支え合っていた記憶があって、それが今も樹里の中にちゃんと残ってるんですよね。

だからこそ、「なんでまだ信じてるの？」って思いながらも、
どこかで「過去を捨てきれない気持ち」がある。

美しかった思い出が、現実の地獄にちょっとだけブレーキをかける。
そのバランスの崩れ方が、リアルでしんどくて、でも目が離せない。

10歳年下のイケメン・蓮との新しい恋

そんな樹里の前に現れたのが、若くてミステリアスな男性・蓮。
年下の彼は、華やかな見た目と裏腹に、何かしらの秘密を抱えた存在です。

どこか陰のある佇まいと、真っすぐな好意。
不器用だけど近づこうとしてくれる姿は、多くの読者の胸をときめかせます。

しかも！彼、実は初恋が樹里で、さらに財閥の御曹司？！とか、属性盛りすぎなんですよね！笑

年の差、立場の違い、そして隠された過去…。そのすべてを超えて二人の恋が進展していくのか、目が離せません。

父親という“壁”もたらす緊張感

そしてもうひとつ、見逃せないのが蓮の“親”という存在。
……というか、お父さんがガチで怖い。

息子の行動を部下に監視させるくらいには支配的で、
「お前それ、国家機密か何かかよ」ってツッコミたくなる。

でもその背景には、韓国社会ならではの“家柄・学歴・世間体”という価値観が、がっつり根を張ってるんですよね。

年上でバツイチで借金持ちの樹里を、
“財閥のご子息”である蓮の家族がすんなり受け入れるはずもなく…。

2人の関係は、甘くてときめくものというより、
「これ実際問題、無理じゃない！？」という社会的な壁の重さと切実さを背負っています。

浮気相手・亜里沙の存在も見逃せない

鉄平の浮気相手・亜里沙も、単なる”悪女”ではありません。

たしかに無知で自己中。空気も読めないし、やらかし具合も強め。
でも、なぜか憎みきれない“隙”があるんですよね。

逆に、ここまで来たら鉄平には「せめて亜里沙にはちゃんと向き合えよ」って思っちゃうあたり、読み手の情がとんでもない方向に育ってるという笑

サブキャラ一人ひとりにまで感情移入できる、そんな作り込みの細かさも見どころの一つですね！

一気読み必至の展開と、美麗な作画

作画がめちゃくちゃ綺麗。特に目線の描き方とても良き。
花屋のシーンとか、無音の中に感情が詰まりすぎてて、逆に音が聞こえるような感覚になる。

登場人物の感情や空気感が丁寧に描かれているので、まるで一本の韓国ドラマを見ているかのような臨場感があります。

「少しだけ読むつもりが、気づけば最新話まで一気読みしていた」そんな読者の声が多い本作。

物語はシリアスで切なく、でもそこには希望の光も差し込む。
人生に疲れたとき、そっと寄り添ってくれるようなヒューマンドラマです！

読者レビューまとめました

やっぱり知りたいのは“みんなのリアルな声”。
この作品を読んだ人たちは、どんなふうに感じたのか？

喜び、共感、怒り、モヤモヤ…感情が揺れまくるからこそ、本作のレビューはとにかく熱かった！
というわけで、実際に寄せられている感想をざっとまとめてご紹介します！

弟子

じつは俺も樹里の胸にしか目がいかんかったわ

rico

わっっっっっっかる!!!!
あれ無駄に爆よね！？ 蓮くん、もうバラと乳にしか話しかけてない説あるよマジで！！

隊長

視線が集まるのもまた、戦略のうちだよ

【考察】枯れた花とバラと蓮

さてさて、タイトル回収タイム

まず、タイトルが「枯れた花に涙を」な時点で、もう“再生”がテーマなんだろうな、と感じさせてくれますが、

「一度枯れた花は咲かない」んだよ、これ……深読みというより、もう真理だよね。

それに加えて、常にバラを買ってく蓮って何だろ！？ってなるでしょ？

ここで重要なのは、

蓮の花は、泥の中から咲くてとこな！

泥＝人生のクソ部分。しんどみ、トラウマ、借金、モラハラ元夫、自己否定、etc…

そんなドロドロの中から、凛として咲く清らかな花って…もう、

蓮＝主人公・樹里の精神再生のメタファーやんか！？（大声）

しかも、蓮って夜に閉じて、朝に咲くんだよ？
もう、「一度閉じてもまた咲ける」っていう、立ち直りと再生の象徴。

rico

完全に樹里の人生とシンクロしてるよね！

仏教の“蓮”と、“枯れた花”の対比

これ、めっちゃ対照的

だからこそ、「蓮（＝再生するもの）」と「枯れた花（＝再生しないもの）」が
同じ物語の中に共存しているということは、

この作品自体が「再生したいけどできない」「進みたいけど戻ってしまう」
そんな、揺れ動く心の中を描いている物語なのかなと。

その葛藤があるからこそ、このタイトルはこんなにも刺さるんですよね！

でもアイツ、毎回プレゼントするのは“バラ”やねん

蓮が買ってくのは“蓮の花”じゃなくて、“バラ”。
これね、私の中の中二病文学少女が暴れ出して言うんだけど、

バラ＝情熱、愛、美、そして「痛み」も象徴する花なんだよ。

つまり、蓮くんはこう言ってる。

「あなたが傷つきながらも美しい存在であることに、僕は花を捧げたい」

「でも、バラには棘がある。僕もまた、完璧な存在ではない」

……っていう、ポエム全開の愛情表現。

rico

やだー！！そんな中二感満載やったん？！

弟子

情熱的な考察というより、もはや願望の具現化だな。おちつけ

異常なほどの“想いの重さ”

しかも毎日バラを買うって、ぶっちゃけ経済的にもまあまあな投資よね。
なのに彼はそれを当たり前のように続けている。

これ、完全に「言葉じゃなく行動で想いを伝えるタイプ」なわけで…。
逆にちょっと怖くない？　一方通行の献身ってやつ…。

“献身と寂しさのセット”を感じる（痛）

蓮自身も、“枯れた花”だった説ある

忘れちゃいけないのが、蓮の「初恋が樹里」って設定。
彼もまた、過去の想いに縛られた存在＝“咲ききれなかった花”とも言える。

だからこそ、毎日樹里にバラを贈ることで、

「今度こそ咲かせたい」

「枯れたままで終わらせたくない」

って願ってるようにも見える。
もう、蓮、お前も泥の中だよ、完全に。

「枯れた花に涙を」＝無意味な行為、報われない想い？

たしかに、現実の花は一度枯れたら咲かない。
でも、人はどうなん？って話よ。

それって、“もう咲かない”と思ってたものが、
違う形で芽吹いてるってことなんじゃないかと。

そんな“救済じゃなくて受容”がテーマなんじゃないかな？？

それぞれの“花”に宿る意味

弟子

誰だよこの植物園開いたの。図鑑片手にプロット立てたんか

rico

花モチーフの隠喩がガチすぎて、深読み勢（ウチな！）が盆栽並みに踊り出すヤツ

隊長

咲くも枯れるも、すべては土に還る運命だよ…

感想：『再生の物語』というにはエグすぎる現実

「枯れた花に涙を」ってタイトル見た時点で、あ〜これはしんどそうな作品やな…と思ったんだけど…、案の定だったわけですよ。想像以上に感情労働させられました、作者さんの筆力に完敗です。

愛とか絆とか、そういう“人間の幻想”を肥料に咲いてるこの作品、正直言って――めっちゃしんどi。

ヒロイン樹里、もう少し自分を人間扱いしてくれ

昼はコンビニ、夜はモーテル、間に焼肉屋。どこの修行僧だよ。
その激務の理由が「元夫の借金を返すため」って時点で、読者の8割が“は？”って言いながらスマホを握りしめたと思う。

しかも「借金返したらまたやり直せる」とか思ってる。えっ、どこ情報？どこの神託？バグったの？頭大丈夫？ねえ？

蓮：全属性盛りのチート男子

イケメン、年下、財閥の御曹司、初恋相手、毎日花を買いに来る……って、
こんなんPinterestのAI彼氏だろ。

だからこそ怖い。
“完璧な相手”ってのは、こっちの不完全さをあぶり出すんだよね。

蓮くんの存在は、主人公・樹里の圧倒的自己評価の低さという地獄を見せつけてくる。

読んでて思ったもん。

「ああ、樹里、”愛され慣れてなさすぎ”て逆に怖がってるわ」って。

鉄平：悪役じゃなく“人生の不具合”

こいつに関しては、もう「クズ」とかそういう言葉を超えてる。
人間にとってのエラーメッセージ。会話するたびに「404：愛 Not Found」って返ってくるやつ。

昔は優しかった？知らんがな！！

それ言い出したら、ダイエット中に食べるラーメンだって「最初は美味しい」よ！

でもそれで全てがチャラになるわけないし、何より食い続けると身体壊すのよ。
つまり鉄平は人間ラーメン（しかも伸びてるやつな！）

rico

鉄平まじで「コンポタのカス」くらい役に立ってないからな！！

弟子

いてもいなくても変わんねぇのに、なんかヌルッといる感じな

隊長

鉄平＝残飯とか肥料とか、ひどいな。

浮気相手・亜里沙：人生の授業料タイプの女

なんだろうな、この「おバカだけど、そこまで悪気があるわけでもなく、でも被害はデカい」感じ。
モブの皮をかぶったトラブル製造機。

マジでいるよね、こういう人。
SNSとかで「人生エンジョイ中♡」って発信しながら、他人の生活を根こそぎ破壊していく人。
鉄平との未来？どうぞどうぞ。鉄平の更生がんばってくれ。

総括：これは“痛みごと肯定する物語”

『枯れた花に涙を』は、よくある“恋で癒され＆ざまあ再生ｗ”なんかじゃない。

これは、「もう咲けないかもしれない自分を、それでも大切にしてもらえる」
そんな物語。

泥の中でもがきながら、ボロボロのまま立ち上がろうとする人間たちに、
「咲かなくても、そこにいるだけでいい」と静かに伝えてくる

読後、心がジワジワあったまる精神回復マンガです（でも筋肉痛はある）

『枯れた花に涙を』はどこで読める？

配信情報まとめ

韓国発の話題作『枯れた花に涙を』は、日本語では「LINEマンガ」と「ebookjapan」で公式配信されています。

作品は単一のみで、修正版、完全版などの別バージョンは存在しません。どちらも無料話があり、安心して読めます。

📘 公式サイトはこちら

▶ LINEマンガ公式で読む

▶ ebookjapan公式サイト

▶ NAVER WEBTOON（韓国語）

▶ WEBTOON公式（英語版）

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ウイルス感染や個人情報漏洩のリスクも高く、作者にも利益が還元されません。

安全に読みたい人は、LINEマンガ・ebookjapan・NAVER WEBTOON・WEBTOON公式の
いずれかで読むのが確実＆安心です。

まとめ：泣いたって咲かねーんだよ。が、しかし。

植物学的に言えば、枯れた花は復活しません。
枯れた＝細胞死んでます＝再起不能、はい終了！ってのが現実のルール。

だからこのタイトルをみると、めっちゃ絶望的なのよ。
なんなら「涙をかける」って行為すら無意味な儀式に見える。

まるで、死んじゃったペットにエサを置いてるみたいな…
終わったものにしがみつく“執着”そのものなんだよね。

でも、この作品はそこからが本番。

「咲かないかもしれない、それでも泥の中でもがいて生きる」

そんな、咲かないけど咲こうとする者たちの物語。

だから、泣くことにも意味があるって教えてくれる。
咲かなくても、涙が自分を潤す日が来るかもしれないって。

rico

なんならタイトル、「涙を注ぐ者たち」でもよかったくらい。

隊長

…いや、さすがにダサいよね。情緒がない

『枯れた花に涙を』は、
“再生できない現実”を描きながらも、読む人に再生を促す稀有な作品。
だから、読むほど痛いのに、目が離せない。

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エンタメショップ店員。韓国Webtoonやアクション、王宮モノ、BL、同人など雑食です。毎日なにかしら読み、気になる構成やセリフをメモってます。作品を“掘る”のが好き。